詠み人知らずの茶流歌壇

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茶流歌壇の俳人

不調法詫びて頂くお抹茶に すまし佇む和菓子の姿
夜が明けて今日の始まり奮い立ち 茶柱見つつ帯締める父
林道を一歩一歩と歩んでく 青空の下すわ一服だ

歳を取りあなたと二人変わらずに 隣同士でお茶の時間を
はいどうぞ声と一緒に渡された ほっと一息あなたと一緒

深緑お茶の苦味に夏偲ぶ 部屋の温もり白む冬山
安らぎを一服の茶に感じては 親しき人と過ごすひととき
千利休ペットボトルのお茶を飲み 驚く姿目に浮かぶよう

松風を聞いて一わんいただくと 心を揺らす爽やかな風
縁側で干し柿つくるおばあちゃん お茶と梅干しホラおいしいよ

疲れたら「お茶いれますね」と席を立つ 仕事をさぼる口実なのよ
少しでもおしとやかにと習い事 茶道もよいが茶菓子がメイン
習い事茶道がいいという娘 理由はやはり茶菓子が目当て

青茶飲み減量励む妻の腹 短期で効果7号穿けた
昼下がりお茶をごくごく一息を 午後の仕事もさあ頑張ろう

喉仏通り過ぎさるお茶の香で 積もるストレスしばし忘れん
茶を飲めばすぐに聞こえる発車ベル みやげ片手に新幹線へ
茶を飲んで心静かに落ち着けど 溜飲上がる尖閣の巌

早朝の澄んだ空気に身を委ね お茶の香りに癒されるかな
緊張し彼女の親に思い告げ 許し得られてお茶を飲み干す

お見合いの席で出されたお茶の中 立った茶柱勇気100倍
間違えて手にす湯飲みは祖父のもの しかめた顔の濃い渋さかな
コンビニで買ったボトルは1リッター これだけ飲めばお茶も昼食

お茶の葉で色をいただく草木染め やさしい色の白布を撫ぜて
残暑すぎつるべ落としの夕暮れに 冷える体をお茶で温ます

リストラで心が痛むリビングで 家内が入れたお茶で涙す
帰国をし海外赴任の垢落とし 食後のお茶で日本味わい
仕事中楽しみは嗚呼一服のみ ここぞとばかり高級茶買う

ボトルでも本格緑茶飲める時代(とき) 手軽、本格少し悲しき
茶柱をそっと仕込んでお茶を出す 良い日仕込んで送り出す母

一わんの中にうつるはわが心 猛き修養の場でもあるかな
お茶しよう言葉の意味が注がれて 恋の予感と深い苦みと
若草の君と飲む茶は緑澄む 日々育つ君すこやかにあれ

あれこれと飲みたいお茶が数多く 朝からずっと湯のみ離さず
お抹茶も好きなんだけど目的は おいしい和菓子高級なのだ 

ほっとするいつもある味慣れた味 片開きトビラ開けたらそこに
騒がしい世間の喧噪もう嫌だ お茶でも飲んで一休みかな

ふとしたら伸びるその手はお急須に お茶をのむのを体覚える
ほっとするお茶をいただくほっとする こんな時間がいつでも欲しい

凛として綺麗なめらか茶の道は 今日も楽しく飲もうか友よ
結構なお手前ですねと言われたい 箔が付きます茶道となれば
馬肥ゆる秋とは言えど茶が発てる 香り楽しむ我が老いの朝

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