現代の茶人からの手紙


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『お煎茶のお点前』

もちろんお茶は日常的に飲んでいます。
良いお茶には沸騰した湯を直接入れないほうが良いとか聞いたことはありました。

普段はあまり気にしないで入れます。
濃い苦いお茶も好きです。

以前お煎茶のお手前を体験したことがあります。
お手前を拝見してお猪口ほどのお湯飲みに入ったお茶をいただきました。

確かに香りがよくお味も甘く感じます。
先生に言われるままお手前をさせていただきました。
震える手で茶葉をいれ湯を注ぎました。

自分で入れたお煎茶をそっと口にしました。

あれ、しょっぱい。
塩けがしました。

でも甘い気もしました。

お話を伺うと茶葉にそそぐお湯の温度によって抽出される成分が異なり
味も変わるそうです。

しょっぱく感じたのはアミノ酸だそうです。
苦いのはタンニンが出るからです。

初めての体験でした。
お茶って科学だと思いました。

家に帰ってやってみたけれどそうはうまくいきません。

ちょっと甘いお茶にはなりますが
あのときのような味にはなりません。
茶葉も違うのかもしれません。
製法も色々あると聞きました。

苦いお茶も好きですから熱いお湯入れてしまいます。


『友人が淹れてくれたお茶』

最近になって、今まで知らなかった緑茶の魅力に出会いました。

私は緑茶好きで、近所のお茶屋さんだけでなくネット上で気になった品を
通販で頼むこともあります。けれど、
入れ方に関してはネットで書かれてある方法を
見よう見まねで行っている状態でした。

お茶が良いものだと、そんな私が
入れてもある程度本来の美味しさを感じる事ができます。

そんな時、同時に自分の中の気持ちに気づきます。

「本来の魅力が完全に引き出されたお茶」は一体どんな味になるのだろう?

と。

その思いはふとしたきっかけで叶いました。
私に、日本茶に詳しく講師として活動している友人が出来たのです。

以前から身近にそんな人がいるという話は聞いていたのですが、
私が勉強していた習い事を通じて知り合う事が出来ました。

そして友人が淹れて下さったお茶の味は今までにないもので、
最初にいただいた時はまず甘さを感じ、そのまろやかな優しい味に驚きました。

2煎目になると落ち着いた味へと変化し、
程よい緑茶特有の渋みがとても心地よく感じます。

お茶についてのお話も交え、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。
味もそうですが、
お茶を主役として囲むその空気に
とても惹かれたのを今でも覚えています。

その後もお茶の味を楽しむ機会が何度かあり、
毎回お菓子と合わせて堪能しています。

日常に取り入れられる安らぎの一つとして、
もっと身近なお茶の新しい世界に触れてみてほしいと願います。


『お茶屋さんで淹れてくれるお茶』

私の住んでいる地域は静岡県。有名なお茶どころです。
静岡県人は他の地域の人にくらべて、緑茶を飲む量が多いと思います。

お茶の茶葉を買うのもスーパー等ではなく、お茶屋さんで買うことが多いです。

茶葉を選んでいる間、お茶屋さんが緑茶を淹れてくれるのですが、
これがとても美味しいのです。日本茶の甘さと渋みがよく引き出されていて、絶妙な味なのです。

同じ茶葉を使っても、私が淹れた時とはお茶の味が全然違うのです。

何度もお茶屋さんのあの味になるように練習したのですが、
やはりあの味にはなかなかたどり着けません。

お茶屋さんは、私が淹れる時よりも数段注意深く、
心を込めて淹れているのだと思います。

いつかは私もお茶屋さんのあの味を再現するのだと練習していますが、
道のりはまだ遠そうです。

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