『アメリカの子供たち』
by XXさん
アメリカに日本の文化を教えに行ったことがあります。
小学生向けの授業のときお茶を入れました。
抹茶でなくお煎茶にしました。
白い湯飲みにみどりのお茶が新鮮だったようです。
やはり砂糖は入れないのミルクは入れないのとの質問もありました。
日本茶は何も入れなくてよいと話、そのまま飲んでもらいました。
甘くない飲み物は飲みつけないからでしょうか。
子供たちは目をぱちくりさせていました。
抹茶のように苦くはありませんがやはり驚いたようです。
日本でも子供には難しいかもしれません。
でも自然にそのおいしさがわかってくるものです。
1回の授業では十分伝わらなかったかもしれません。
こんな飲み物があることを知ってただければ十分だと思います。
『イタリアのグリーンティー』
by kazuさん
海外に住んでいるので、
残念ながらなかなか美味しい緑茶を飲める機会がありません。
こちらイタリアにも“グリーンティー”は売っているのですが、
やっぱり、日本のお茶とは違いますね。
ある日のことです、スーパーでみつけたミネラルウォーターで有名な、
とあるメーカーのペットボトル入り緑茶に私の目は釘付けになりました。
日本の緑茶を思わせる深い美しい緑色…。
「もしかしたら、これはイケるかもしれない!」と、早速買ってしまいました。
スーパーから家に辿り着くまでの道中にも、
ほろ苦い中にもまろやかさのある美味しい日本の緑茶の味を思い浮かべ、
私の期待は高まる一方。
ところがです…。
飲んでみると、あらビックリ。
どっさりとお砂糖が入っていました。
イタリア人といえばコーヒー文化の人たちなので、
お茶は飲むには飲みますが、
緑茶も紅茶も彼らには、あくまでもお茶の一つの種類でしかないようです。
なので、グリーンティーといっても、
レモン入り、ミント入りに、パッションフルーツ味やベリー味といった、
日本人からみたら驚くようなバリエーションまであるんですよ。
ということで、美味しい日本茶は、日本に帰国した時に楽しむことにしています。
『シンガポールの”リーチャ”』
by fuji-iさん
私は1999年から2003年までシンガポールに住んでいた。
住み始めたばかりの頃、
ホーカーズセンターと呼ばれるシンガポールのフードコートで、
【Green tea 緑茶】と書かれたメニューを見つけ、なんとなく嬉しくなり、オーダーした。
【緑茶】と書かれた缶が出てきた。
のどが渇いていたので、急ぎ缶のふたを開け、一口…。
「あれっ?甘い!?」
当地の【緑茶】(中国語で “リーチャ” と発音)は、砂糖が入った飲み物だった。
シンガポールは、中国系、マレー系、インド系など
さまざまな民族で構成されている多民族社会である。
そのため食もバラエティに富んでおり、ホーカーズセンターに行くと、
それぞれの民族色豊かな食事を楽しむことができる。
たとえば、【海南鶏飯(ハイナンチーファン)】という
中国南部の海南島出身の人々が伝えた
チキンライス(チリソースをかけていただく)、
【ラクサ】という
干しエビ、ハーブ、唐辛子、ココナッツミルクなどをブレンドしたスープに入った
マレー系のヌードル、
また南インド系の、魚の頭をまるごと煮込んである、
とてもスパイシーな
【フィッシュヘッドカレー】などなど。
飲み物は、サトウキビを搾った
【シュガーケーンジュース】や、
コンデンスミルクをたっぷり入れた、あま~い
【テタレ】というミルクティが人気だ。
暑さでボーッとしがちな身体を覚醒させるためだろうか、
南国の食事は辛みのあるものが多い。
そして口の中の辛さを甘い飲み物によってマイルドにし、
良いバランスをとっているように感じられた。
それゆえに緑茶も甘くして飲まれているのだろう。
こうした背景で日々の食事をするうちに、
はじめは違和感があった甘い緑茶も、次第においしく感じられるようになっていった。
その一方で、毎年5月になると家族が送ってくれた日本の新茶は、
やはり香りや味が素晴らしく、
南国で日本を思い出しつつ、
のどを潤した緑茶はまた格別だった
(こちらは、もちろん砂糖抜きで…笑)。
シンガポールの【リーチャ】と日本の【緑茶】、
それぞれの良さを味わったシンガポールの思い出である。